前回はNACことNアセチルシステインがブレインフォグ解消に効果があったことをご紹介しました。
なんでこのようなことが起こるのか知りたくなり、ブレインフォグとNACの関係性についてもう少し調べてみました。
日本ではあまり注目されていないのか、日本語でのNACに関する情報は少ないのが現状ですが、海外のサイトに参考となる情報がありました。
NAC
1.NACってなんの略?
そもそもNACとはNアセチルシステインの略で、正確にはNアセチルLシステインの略です。
美白効果で有名なL-システインの仲間で化学的により安定した形です。
2.強迫性障害とNAC
NACはL-システインと同様に「美白」、そして「二日酔い対策」を目的として飲んでいる方が多いようですね。
医療目的では強迫性障害の治療に使われていました。
玄関の鍵を閉めたのか何度も確認してしまう動作は強迫性障害と考えられるようで、そういえば私にも思い当たる節があります。
何度も過去に経験した光景が頭の中に浮かぶのも強迫性障害の症状と考えられそうです。
3.ブレインフォグとNAC
このサイト[1]ではNACに関する研究を基にした情報が得られました。ブレインフォグに関係するところでは
- NACは脳に起こる炎症を減らして認知機能、記憶力を向上させ、気分を改善させる
- 脳のグルタミン酸レベルを適正化して脳神経を守る
- 身体の酸化に対する許容量を高め、神経伝達物質のバランスをとることで不安感やうつ症状を改善する
といった記述があります。
グルタミン酸は少なすぎてもダメですが、多すぎることも問題なんですね。
4.ブレインフォグの発生の理由
この点についても上記サイトに解説があります。
- 脳細胞の酸化が進む(抗酸化のための成分が不足)
- フリーラジカルが神経を攻撃(抗酸化物質が足りないのでフリーラジカルが好き勝手に動く)
- ドーパミン受容体の働きが悪くなる
- 過剰なグルタミン酸によって脳細胞が死滅する
- BDNF(脳細胞の増加に不可欠な神経系の液性蛋白質)[2]が減少
- ミトコンドリアでのエネルギー生成量が減少
- ブレインフォグの発生
5.NACはどのようにブレインフォグを抑制する?
項目3と4を考慮して、ブレインフォグ発生にNACが効果を発揮する理由について整理します。
まず、NACは抗酸化物質であるグルタチオンの前駆体なので、グルタチオンが増えれば脳細胞の酸化が抑えられます。
同じ理由でフリーラジカルによるダメージを軽減します。
NACは「酸化」というブレインフォグ発生の初期過程を抑え込むことによって、ブレインフォグを発生させない作用があると考えられるようです。
その結果としてドーパミンの分泌量が適正になるということです[3]。
NAC使用量の目安
ブレインフォグのような認知機能の改善を目的にNACを使用する場合、600mgを一日に3回摂取する方法が良いようです。
現在私はDoctor’s BestのNAC(600mg)を一日に1回摂取しています。
頭がスッキリするなどの効果を感じていますが、もう少し使用量を増やしてみて、さらなる改善があるか様子を見てみたいと思います。
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