副腎疲労は文字通り副腎が疲労している状態ですが、その原因はコルチゾールの過剰分泌にあると考えられています。
ここではコルチゾールの分泌を抑えて副腎疲労を改善する効果が期待される漢方(ハーブ)[1][2]を集めてみました。
副腎疲労の解消に試してみたい漢方(ハーブ)9選
1.エゾウコギ(シベリアンジンセン)
エゾウコギは別名シベリアンジンセンと呼ばれるハーブ。
全般的な体力アップに効果があるとされ、ある調査では持久力が23%も伸びた様子[2]。
またロシアのチェルノブイリ原発事故時には近く住民に対しエゾウコギが配られ放射線対策に一定の効果が見られたとも![3]。
2.朝鮮人参(アジアンジンセン)
エゾウコギの親戚にあたる朝鮮人参。
免疫力の向上に効果があるとされ、特にメンタルヘルスを改善したり[4]、知的作業の効率を上げることが研究結果も[5]。
3.ロディオラ・ロゼア
ロディオラ・ロゼアはストレスに対する抵抗力を上げると言われているハーブです。
体の疲れ、また心の疲れのどちらにも効果があり[6]、寿命を延ばす可能性があるとも言われてます[7]。
4.アシュワガンダ
アシュワガンダはアダプトゲンと呼ばれるインドのハーブの中でも特に健康効果が高いとされています。
特にストレスを減らす効果が顕著で、ある研究では被験者が日常感じているストレスを14.5~27.9%も軽くしたとも[8]。
5.ホーリーバジル
ホーリーバジルはトゥルシー、カミメボウキとも呼ばれるハーブです。
不安な気持ちを軽くするとともに[9]、肝臓を守る効果が高く[10]、ミルクシスルという同じく肝臓に良いハーブと併用されることが多いとのこと。
またハーブとしては珍しく、コルチゾールと負の相関(片方が増えるともう片方が減る)を持っているテストステロンを増やす効果があるそうです。
6.甘草(リコリス)
リコリスは日本では甘草として知られ、スパイスとしても使われていたりします。
免疫力を上げたり、コルチゾールで傷つきやすい胸腺を守る効果が期待されますが、血圧を上げる可能性がある[11]ので誰にでもおすすめできるものではありません。
追記:血圧を上げる作用はあるものの、コルチゾールを抑えるもっとも効果的な漢方(ハーブ)と考えられている模様[12]
7.オトメアゼナ(バコパ)
欧米ではバコパの名で知られるオトメアゼナは抗酸化物質であり、かつ脳の働きを高めこと[13]で知られるハーブです。
オーストラリアで行われた研究では、バコパによって記憶の定着が早くなり、記憶を呼び戻しやすくなったという報告も[14]。
8.オウギ(アストラガルス)
オウギは長寿、抗炎症、腎臓保護に効果があるとされるハーブで、欧米での知名度に比較し日本ではほとんど知られていません。
テロメアという染色体の一部に働きかけることで、細胞を長生きさせる効果があるとされ[15]、アンチエイジングの鍵となることが期待されているとか[16]。
9.リローラ
リローラは厚朴(コウボク)と黄檗(オウバク)を組み合わせたハーブです。
リローラを使った研究ではコルチゾールを減らしストレスを感じにくくする一方で、疲労感を下げてやる気を高めたとされます[17]。
コルチゾールは筋肉を分解してしまうので、ハードなトレーニングを行うアスリートも好んで使っている模様。
おまけ:御岳百草丸
御岳百草丸はもともと胃腸薬ですが、リローラと同じ厚朴(コウボク)と黄檗(オウバク)を成分として含んでいて、コルチゾールの対策に使えます。
日本ではリローラより手に入れやすいのは魅力かも知れません。
まとめ
副腎疲労の解消に試してみたい漢方(ハーブ)9選はいかがだったでしょうか。
副腎疲労と一言で言っても気になる症状は様々。
個人的なオススメとしては、
- 慢性的な疲労感にはエゾウコギ、ロディオラ・ロゼア
- 記憶力低下にはバコパ
- ストレス対策にはリローラ、リコリス
となります。
また、漢方(ハーブ)は効果が現れるまでに一定の期間が必要になることも多く、一度飲み始めたら指定された用量・回数できちんと飲み続けることです。
個人的な判断で用量・回数を減らしていたアシュワガンダが、指定通りに飲み始めたとたんに効果が顕著になった経験があります。
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